感動のピアニスト“ラドゥ・ルプー”
- りかこ先生のつぶやき
2012年11月3日、衝撃でした✨
ラドゥ・ルプーの演奏。
全てシューベルトの作品
・シューベルト:16のドイツ舞曲D783
・シューベルト:即興曲集D935
・シューベルト:ピアノソナタ第21番D960
ものすごくキレイな音✨、繊細な音🎶。
シューベルトの精神性については聞いていましたけど、
この時のルプーの演奏により少し分かったような気がしました😉✌️
内面に向かって語りかけてくる…。
耳や心に(脳に)こんなにも響いてくるとは思っていなかったかも。
ピアノは打楽器ではない!と言いきれますね(^^)/
CDを聴いても当時会場で聴いた音楽はありません。
録音を嫌い、インタビューを嫌い、一期一会を大切にしたラドゥ・ルプーの生演奏を聴けたことは、宝です。
2022年に亡くなった…もう聴けない😢
2012年のその日以降(名古屋にルプーが来たのはこの年が最後になりました)、
度々「ルプーの演奏、ものすごく良かったよ!」と、
みゆ先生にもお話していました。
それを覚えていらして、この本を買ったそうです。
そして貸してくださいました。
ありがとうございます😊
↓「ラドゥ・ルプーは語らない」
これは親友たち20人の証言&寄稿でできていて、本人公認の唯一の書籍です。
この中にチョ・ソンジンやダニエル・バレンボイムがラドゥ・ルプーについて語っているのがあります。
チョ・ソンジン
「ラドゥーの演奏は録音よりもライブ演奏の方が好きです。ずっと自由で聴衆に向かって語りかけてくる。ピアニシモが本当に美しい。どんなに小さなことでも全て聞こえてくるのです。自分のすぐ隣で静かに話しかけられているような音楽です。まるで魔法のように。録音ではこのような魔法を余すところなく伝えることはできません
バレンボイム
「ラドゥは桁違いの優れた音楽家で、すばらしい知識と感性の持ち主です。彼が演奏すると、まるでその瞬間に作曲されたような音楽に聞こえます。和声のつながり、強弱のつながり、テンポのつながり、そこにラドゥの演奏の独自性があります。彼はそれをすばらしい手法で発展させました。そして常に偉大な謙虚さを持っている。自分のためではなく、作曲家のために演奏しているのです。」
…納得です。
バレンボイムの他にも、その奥さまのジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)や内田光子(ピアニスト)と親しくし、アンドラーシュ・シフとも親交を深めたとか。
ルプーが私の好きな演奏家たちと親しくしていたと知って「やっぱりな〜」と思っちゃいました😁
指揮ができるピアニストはいい!ラドゥ・ルプーもモスクワの学生時代、友人はピアニストではなく指揮者になると思っていたとか。
この時からシューベルトのピアノ曲が好きになりました(子どもの頃は何がいいのか分からなかった)。ただ、その演奏を聴いた12年前は少し若かったため🙄音楽の理解が難しく(?)弾こうと(…違うね)、弾けるとは思えませんでした。
やっと3,4年ぐらい前からシューベルトのソナタに挑戦できる気がしてきました。“ベートーヴェンとシューベルトは50歳にならないと分からない”と誰かが言ってた〜。まぁ〜思うように弾けません😭。当然、指が動くとかミスタッチをしないとかそんなことではないです。
バレンボイムの言葉にある、“和声のつながり、強弱のつながり、テンポのつながり” だけでも真似しようなんて…当たり前ですができるはずもなく。近づくことさえできやしない。そんなこと百も承知。ラドゥ・ルプー 様は巨匠です。近づけないけど、これからもシューベルトのピアノ曲に挑戦し続けるつもりです🎶
最後に、ラドゥ・ルプーの言葉
「どんな楽器でも音には意味がある。何を演奏するにしても、その曲の文脈の中で意味を持った音を出さないといけない」