ピアノの自宅練習、親はどこまで付き合う?
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保護者の方から、よくいただくご質問です。
「家では、どこまで教えてあげたらいいのでしょうか?」
毎日の練習を見ていると、
「そこは違うよ」
「ここはつなげて弾くんだよ」
と、つい教えてあげたくなることもありますよね。
もちろん、お子さんが一人で練習できるようになるまでは、
練習に付き添うことも大切です。
ただ、
「親が教えて弾けるようにする」ことと、
「子ども自身が楽譜を読み、考えて弾けるようになる」ことは、少し違います。
ご家庭で練習するとき、間違いを見つけると、つい答えを教えたくなります。
「これはドだよ」
「ここはつなげて」
「そこ、間違ってるよ」
でも、できれば、
「その音で合ってるかな?」
「楽譜をもう一度見てみようか」
「ここはどんなふうに書いてある?」
というように、お子さん自身が楽譜を見て考えるきっかけを作ってあげるのがおすすめです。
間違って弾いてきても大丈夫です。
レッスンでは、先生がお子さんの演奏を見ながら、
「なぜそう弾くのか」「楽譜のどこを見れば分かるのか」を一緒に考えていきます。
ご家庭で完璧に仕上げてくることが、必ずしも良い練習とは限りません。
「課題の曲を動画サイトで見せてもいいですか?」
というご質問もあります。
曲を聴くこと自体は、音楽に親しむうえで楽しい経験です。
ですが、初めての曲を動画で聴いて、
その演奏をそのまま真似して弾くことを
毎回の練習方法にするのはおすすめしていません。
耳で聴いたものをすぐに弾けることは、
とても素晴らしい能力です。
一方で、それだけに頼ってしまうと、
楽譜を見て「音・リズム・指使い・強弱・フレーズ」
などを読み取る経験が少なくなってしまいます。
ピアノでは、
「聴いて弾く力」と「楽譜を読んで弾く力」
の両方を育てていくことが大切です。
動画は「答えを見るもの」ではなく、
レッスンで習った曲を楽しんだり、
音楽への興味を広げたりするものとして、
上手に取り入れていただければと思います。

🎵「できた!」を急がない
以前、いつもとても上手に弾いてくるお子さんがいました。
当然、私は「よく練習できているな」と思っていました。
ところが、中級レベルに入る少し前から、
急に楽譜が読めなくなってしまいました。
お話をうかがうと、
それまではお母さまが隣で練習を見ながら、
分からないところを教えてくださっていたそうです。
曲が難しくなり、お母さまにも分からないところが増えて、
付き添うことができなくなったことがきっかけでした。
これは、保護者の方が熱心だったことが悪かったという話ではありません。
むしろ、お子さんのために一生懸命サポートしてくださっていたからこそ起きたことです。
ただ、
「親に教えてもらえば弾ける」
という状態から、
「自分で楽譜を見て考えて弾ける」
という状態へ、
少しずつ移行していくことも大切なのだと思います。
🎵 保護者の方々にお願いしたいこと
自宅練習で保護者の方にお願いしたいのは、
先生の代わりになることではありません。
「練習しなさい」と言うだけでもなく、
反対に、つきっきりで正解を教えることでもありません。
お子さんが自分で考えたり、
できたことを喜んだり、
分からないことをレッスンで質問したりできるように、
そっと支えていただけたらと思います。
「今日はどこまでできた?」
「ここ、自分で読めたね」
「分からないところは先生に聞いてみようか」
そんな声かけも、とても良いサポートになります。
そして何より、間違っていても大丈夫。
レッスンは、家で完璧にしてきたことを確認するだけの場所ではありません。
分からないこと、間違えたこと、
うまくできなかったことを持ってきて、
一緒に考える場所でもあります。
お子さんが少しずつ
「自分で楽譜を読み、自分で考え、自分の力で弾ける」ようになること。
それが、長くピアノを楽しむための
大切な力につながっていきます。





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