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ピアノの音⑧不協和音は汚くない「テンペスト1楽章」「グリッサンド」

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むか〜し、曲の途中で聞こえてくる不協和音について「汚い」とおっしゃる方がいました。

その不協和音がギュ〜ッとしたりキュンとしたりしていいのに…。

お料理に使われる、ニンニク、ショウガ、唐辛子、ワサビなどのような役割に近いかな~🍝🥘

大人ってそれらはあった方がおいしく感じますよね。

それに、不協和音の連続の後の協和音の気持ちよさったらないです。

不協和音は“気持ち悪いもの”ではないです。嫌わないでほしいです😢

 

 

 

次に、こちらもかなり昔(15年以上も前)乃ことですが…。曲は「ベートーヴェンのソナタ テンペストの1楽章」でした。

143小節目からのLargoの部分は次のAllegroまでペダル記号は1つです。

本来は踏み続けます。

この部分は海の中で聞こえてくる音のような(音楽とか人の声とか)響きにしたいです。

ですが、その方は強めの打鍵(大きめの音)、なおかつペダルを目一杯踏み込み、1小節に1,2度踏み換えていらっしゃいました。

数小節を強めの打鍵+深いペダリングにすると、どうしても汚く濁ってくるので😖踏み換えるしかないです。

この部分は1音1音の音の強さとペダルを踏む量を加減すれば、心地よい響き✨になります。残響1秒のような…。

 

 

強い音の半音階を1ペダルで弾くと、その響きの結果はかなりの不協和音になります。

同じように、強めのグリッサンド(盤の上で上行下行に手や指を滑らせて音を出す)も

結果は不協和音です。

でも、グリッサンドにおいては優しいタッチですれば、それほど不快には感じません😉✌️

 

 

ロシアピアニズム研究者の大野眞嗣さんがおっしゃっていました。

「グリッサンドはいわゆる不協和音ですが、浅いタッチで響かせて弾いているので汚い音に聞こえません。これを一音一音しっかり弾いたら、途端に汚い響きに感じてしまうでしょう。」

「グリッサンドの響きを分析すると、浅いタッチで連続して鍵盤をグリッサンドすると、実際に弾いている音だけではなく、響きと共鳴によって無限に存在する音を聴くことになるのだと思います。だから不協和音であっても美しいと感じられるのです。同様に、現代音楽も不協和音を美しいと感じられる和声感があるかないかが大切になります。和声感を研ぎ澄ませるには、響きを大切にした奏法を身につけることだと思います。

私たち、ふぁるべピアノ教室の講師は、大人の生徒さんやお子さまたちに「聴き分けられる耳」をもってもらえるように

これからも丁寧にレッスンしていきます。

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